チューリッヒ市内にFocusTerraという地球について学べる博物館があります。
(チューリッヒ工科大学の地球科学と関係のある施設のようです。)
ここで時々、無料の展示解説があるので何度か行っています。主な展示内容は地球に関すること。最初に行った時はスイスの山がどのように形成されたかを聞き、次に行ったときは石油について聞きました。解説のない日もあり、そういう時はただ展示物が見たくて何度か行っています。(入場無料!)
この展示解説は一時間だけなのですが、この解説のあとに地震シュミレーター体験も催されています。
地震大国から来た身としてはそんなシュミレーターを体験しなくて別にいいし…と思っていたのですが同行者が体験してみたいというので渋々参加しました。
まずはプロジェクターの置いてあるセミナー室に入り、チューリッヒ工科大学の地球科学を専攻中の学生さんの解説を聞きます。この学生さんの格好いいところは、スイスドイツ語か標準(高地)ドイツ語か英語、どの言語が良いか聞いてくれ、私が標準(高地)ドイツ語でお願いします、と言えばスイスドイツ語からささっと標準(高地
)ドイツ語に切り替えてくれ、私の後ろに座る人が英語でお願いします、と言えばささっと英語で説明し、他の学生さんを呼んでドイツ語と英語のグループに分けよう、と提案できちゃうところ。格好いいですね\(^o^)/ スイスドイツ語に苦しむ身には格好いい笑
その後、
プロジェクターで写し出されたいくつかの地震映像を見せられました。
その少し手前で心臓がドキドキしてきて、慌てて両手を合わせて揉み手をしながら、あ…ダメかもしれない。見れないかもしれない… と。日本出身者には誰でも何かしら地震に関する記憶があると思います。もちろん悲しい思い出も。。
阪神大震災の映像が流れた時に、泣きそうになってしまって、あ…これが続くならこの部屋から出て行こうと思ったのですが映像はすぐに別の国のものに切り替わり、スイスの地震の伝承的な古い絵や地震発生の仕組み解説に変わったのでほっとして引き続き解説を聞くことができました。
この映像、、とめてくれよう…と思っていた時の気持ちは、抑えている思い出したく無いことが出てくる感覚と、私達がこんなにも不安に恐れている地震をまるで娯楽の様に体験したい、と好奇心で思われるのかという憤りの感覚が湧いてきて自分でも驚きました。体験したことがないことを体験してみたい、という気持ちは分かるのに、地震に関しては私情が出て来て憤ってしまった。。
プロジェクターでの解説の後には恐らく チューリッヒ工科大学の地下室?に入り二畳ほどの地震体験部屋に入りました。椅子がいくつかあり、壁に備え付けられた小さな棚があったような気がします。
震度の強さは日本の日常で味わうような小さな震度のものからかなり大きなものまで。
参加者はおどろいていましたが、実際の生活ではもっと家具があるし、火を使っている時もあるし、もちろん予告なく不意にやって来ていつまで続くかも分からない、自分が無事でも自分の大切な人の安否を心配しないといけない、この部分の要素が大きすぎてシュミレーターでただ揺れを体験するだけじゃ私達の不安なんて分からないだろう、と何故かまた一人で怒ってしまいました。そして若干シラケタ目で他の参加者をみる私… 参加者はただ揺れを体験してみたいだけだというのに厳しい自分の見方にも驚きました。
シュミレーター体験のあとは、私が一番気になっていた地球科学専攻の学生さんの就職先があるのかという質問をぶつけ、地質調査や石油採掘、最近では環境に優しいものを提供したいという企業も多いので地球の事を知っていると重宝される時代かもしれません、と言っていました。ただ環境をいじる、地球をいじる、みたいな事がイヤになり倫理的な理由で転職しがちでもあるかもしれませんね…とも言っていました(;´д`)
体験後に、出口の近くで他の参加者のひとと少し話をして日本から来たんですよ、と説明したら映像の地震も経験しましたか?と聞かれたので、そうですね、と言いつつ… 彼いわく、迷信的なものとは言われるけれど不安に思ってる人が集まるとその気持ちが呼び寄せたりするなんていうのも聞くし、日本人が地震を日々不安に思うならそういうのもあるかもしれない?と聞かれたので、あるかもしれないけど私には分からないし、ただ言えることは地震のない国に暮らすのとは日常的に感覚が全然違うし生き方、考え方にも大きな影響を及ぼしてるなと思いますよ、とだけ言っておきました。
博物館のリンクをこちらに貼っておくのでご興味のある方はご覧下さい。
入場無料でたまの日曜日に面白い展示解説を行っているので、地球に興味のある方
にはお薦めです。私もふらっと現われるのでもし日本人女性らしき人がいたら私かもしれません。。。気軽にお声がけください…ナンチャッテ。 では、また。
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