東ドイツに住んでいた頃、ポーランドやチェコが近かったので、よくその辺りの国に行った話を知人から聞きました。私自身も何度か行っていました。
そこから西ドイツに移り住み、今度はオランダやベルギーが近くなりました。東ドイツからは簡単に行けないので最初は喜んで行っていましたが、慣れてくるとまたオランダか…と若干飽きが出て来ました。
そうすると今まではあまり重きを置いていなかったポーランドとチェコがきらびやかな旅先に見え始めました。
東ドイツからはすぐ行けたあの旅先…離れてしまうと簡単には行けないので妙に輝いて見える。。
と、まあこんな事を経験した後にスイスに移り住み、今度は以前の様に簡単に行けなくなったオランダやベルギーが恋しくなり始めました。
今の住まいから近い外国と言えばドイツ、オーストリア、リヒテンシュタイン、フランス、イタリアです。
以前はなかなか行けなくて夢見ていたイタリアに対しては今はあまり何とも思いません。はいはい、イタリアね、位の…。スイスに引っ越してきてから数回行ってしまったので。
先日、イギリスに行ったのですがイタリアンレストランでの外食だけは避けようと努めました。チューリッヒにはイタリア移民の方も多くイタリアンレストランも多いので、チューリッヒで味わえない事をしようと思い…。イタリアならスイスからすぐ行けるしな、位の上から目線で(;´_ゝ`)
別に似たような話があります。オーストラリアに引っ越したドイツ人女性とシドニーで会った時に仕事の後に市民講座でイタリア語の勉強をしているという話を聞きました。ドイツで暮らしていた頃はイタリアにそこまで夢を描かなかったのに遠く離れたオーストラリア暮らしをしているとヨーロッパのものが輝いて見えるのと笑いながら言っていました。
今度は逆にヨーロッパからオーストラリアに対して。知り合いのドイツ、オランダ、スイスの方と話していて気づいた事ですが遠く離れたオーストラリアに対する憧れが大きい。
私が日本にいた頃、実際は近くないのに地図上で見たら近く感じるオーストラリアは英語留学先としては私の周りではあまり人気がありませんでした。代わりに?イギリスやアメリカが人気でした。訛りのない英語が学べるという認識で人気だったのもあるでしょうが、遠くにあったからというのも関係してるのでは?なんて。私の周りだけの話なので他はどうか分かりませんが…
そして他の英語圏について。ドイツの知人は日本の人が憧れているようなイギリスへの憧れは無さそうだし、むしろはいはい、イギリスでしょ…位のやはり近いと何とも思わないのか英語圏で留学と言えばオーストラリアやカナダが人気なようでした。アメリカはそもそも政治的な観点から除外されてるっぽく感じましたが実はコソっと憧れている人も多い気はしました。でもこれも私の周りの話だけなので実際他がどうなのかは分かりません。
ちょっと違うかもしれませんが、日本一時帰国前になると食べたいものリストが出来上がります。帰国したらリスト上の物を制覇すべく順番に食べていくのですがついつい二三個食べれないものができたままスイスに戻ってしまいます。日本にいる間はいつでも食べれるしな、、、と思って後回しにして結局食べるタイミングを逃すという・・・(;´Д`)。
スイスにいる間にあんなに夢見た食べ物なのに、日本でどこでも身近に手に入れられると思ってしまうと一気に私の中で優先順位が下がるというか価値が下がるというか…
この様にいつでも行ける(または行きやすい)土地より遠くの土地に価値を見いだしてしまうのは自然な事なんだろうな、とも思います。期間限定商品の様に遭遇確率が下がるとそれだけで価値を付けてしまう。
いつもコンサートをしている歌手の生演奏より幻の一回きりのコンサートをする歌手の生演奏に高値がつくのも致し方ない。
このように単純明快に動く自分の気持ちに予想がつきやすいのが楽な反面、またかよ!と呆れてしまう面もあったり。。
まあ憧れの対象があるのは夢が見れるし悪くないかな(*´-`)…でもな… いや、悩むほどのこともないか。。
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