前にも書きましたが、チューリッヒ(ドイツ語圏)に来てから、最初は抵抗のあったフランス語のありがとう=メルシーを多用しています。
スイスのイタリア語圏、ルガーノのレストランに行ったとき、ウェイターさんからメニューをもらって「メルシー(フランス語)」と言ったあとに、しまった!ここではフランス語じゃない、と思って「ダンケ(ドイツ語)」と言ったあと更に、ああ!ここはイタリア語圏だった!と思って「グラッツェ(イタリア語)」と言った後、何なんだこれは?!私は何をやってるんだ、と一人であわあわしていました。
それなのに、注文した食べ物が来たときにウェイターさんに「ヴォアラ」とフランス語で「はいどうぞ」と言われて、何じゃコリャ…となりました。
チューリッヒ(ドイツ語圏)でも結構、はいどうぞ、って瞬間に「ヴォアラ」と言われる事はあります。
スイスのイタリア語圏でもそうなのでしょうか…。
本当に言語が混ぜ混ぜなのねん、とちょっと思ったのでした。
スイス旅でおもしろいのは、スイス鉄道の駅のデザインや、入ってるお店、看板などがほぼ同じなのに、言語圏が変わると、言語だけが丸っと入れ替えられているところ。
冗談みたいな分かりやすさ。
特に面白かったのは、近所でよく見かけるキリスト教の看板で「あなたはいつも見守られている。」みたいなものまで、まるっとイタリア語やフランス語に変わっていたところ。デザインはそのまま同じ。
言語が違うので、違う国に来たような気になるのに全く同じデザインで、でも言語の違う公共のものがある、というのは不思議な感覚になります。